受動喫煙について

受動喫煙

受動喫煙とは
 喫煙者の吐き出す呼出煙とタバコの点火部から出る副流煙を総称して環境中タバコ煙(Environmental Tobacco Smoke:ETS)と言うが、これを喫煙者のそばにいる人が吸い込むことを「受動喫煙」と言う。

副流煙の毒性成分
 タバコには多種多様な毒性成分が含まれているが、喫煙者の口腔内に達する主流煙と副流煙では以下の表に表されるように、副流煙の方が毒性成分の濃度が高いことがわかる。
これは受動喫煙が能動喫煙よりもより多くの危険性を孕んでいることを示しているともいえる。

紙巻たばこ煙有害物質の主流煙と副流煙中の含有量
有害物質 主流煙(MS) 副流炎(SS) SS/MS比
発癌性物質(ng/本)
ペンゾ(a)ピレン 20-40 68-136 3.4
ジメチルニトロソアミン 5.7-43 680-823 19-129
メチルエチルニトロソアミン 0.4-5.9 9.4-30 5-25
ジエチルニトロソノルニコチン 1.3-3.8 8.2-73 2-56
N-ニトロソノルニコチン 100-550 500-2750 5
4-(N-メチル-N-ニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン 80-220 800-2200 10
ニトロソピロリジン 5.1-22 204-387 9-76
キノリン 1700 18000 11
メチルキノリン類 700 8000 11
ヒドラジン 32 96 3
2-ナフチルアミン 1.7 67 39
4-アミノビフェニール 4.6 140 30
O-トルイジン 160 3000 19
その他の有害物質(mg/本)
タール(総称として) 10.2 34.5 3.4
ニコチン 0.46 1.27 2.8
アンモニア 0.16 7.4 46
一酸化炭素 31.4 148 4.7
二酸化炭素 63.5 79.5 1.3
窒素酸化物 0.014 0.051 3.6
フェノール類 0.228 0.603 2.6


受動喫煙の急性的影響
 受動喫煙の急性的影響はETS(環境中タバコ煙)が諸粘膜に直接刺激する物と、肺から吸収される物に分けられる。具体的には、前者の例としては目のかゆみ、痛み、涙。くしゃみ、鼻水などがあり、後者の例としては頭痛、咳、心拍増加、皮膚温低下などがあげられる。またタバコの臭いによる不快感なども受動喫煙の影響といいことができる。 なお、最近の研究によって受動喫煙の影響は常習喫煙者よりも非喫煙者の方が強く反応することも確かめられている。
受動喫煙の慢性的影響
 慢性的影響の内で注目されやすいのが肺ガンだが、疫学的研究によって夫の喫煙量に伴って非喫煙配偶者の肺ガン死亡率が高くなることが示されている。肺ガンだけでなく、副鼻腔ガンや虚血性心疾患や脳虚血の危険性も高くなることも近年わかってきた。 また、夫婦間のみならず親子間でも受動喫煙の影響が見られ、親の喫煙による幼児の喘息様気管支炎・肺炎などの呼吸器症状の増加が確かめられているのである。
 

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