アルコールパッチテスト

一般に、遺伝によって、お酒を飲める体質と飲めない体質の人に分かれて、それはアセトアルデヒドの分解酵素の型で決まります。
日本人の約四割の人が、アルコールに弱い体質だといわれています。
お酒を受け付けない体質の人が飲みすぎては、危険です。
自分の身を自分で守るためにも、自分の体質を把握しておく事は重要です。

アルコールパッチテストで自分を知りましょう!!

アルコールパッチテストの方法
1. パッチテープ(薬剤のついてないガーゼ付きの絆創膏)に、市販の消毒用アルコールを、2〜3滴しみこませます。
2. 1.を上腕の内側に貼ります。
3. 7分後にはがし、はがした直後(5秒以内)に、ガーゼが当たっていた部分の肌の色を見ます。
4. はがしてから、さらに10分後に、もう一度肌の色を見ます。


アルコールパッチテストの判定

肌の色に変化なし→ALDH2活性型(白型タイプ)
ガーゼをはがした部分が赤く変化しない人は、ALDH2酵素が、正常に働いているので、体内でアルコールを分解する力が強いタイプです。また、飲酒が原因の生活習慣病になりやすいのもこのタイプであり、度を過ぎるとアルコール依存症になる危険性も持ち合わせています。自分のタイプを理解し、飲酒を自重しましょう。

肌が十分後に赤くなる→ALDH2低活性型(赤型タイプ)
ガーゼをはがした部分が赤く変化した人は、ALDH2酵素の働きが悪いので体内でアルコールを分解する力が弱いタイプです。飲酒すると頭痛や吐き気を引き起こします。大人になっても飲酒を上手に断るか、無理してお酒を飲む事はないように心がけましょう。

肌がはがした直後に赤くなる→ALDH2不活性型
このタイプの人はお酒が飲めません。勧められても断るようにしましょう。

☆ 日本人では、この割合は以下のようになっている。


アルコールパッチテストの原理
 アルコールのついたパッチテープを皮膚につけると、皮膚にあるカタラーゼにより、アルコールが酸化され、アセトアルデヒドが生成します。パッチテストで皮膚が赤くなるのは、アセトアルデヒド脱水素酵素ALDH2の活性が低い、もしくは欠損しているために、アセトアルデヒドの蓄積で毛細血管が拡張するためです。一方、ALDH2の活性が高ければ、アセトアルデヒドは速やかに代謝されるので、赤くはなりません。
 アルコールを飲んだ場合には、アルコールとアセトアルデヒドの代謝は大部分が肝臓で行われますが、皮膚に適用した場合は、局所の代謝が重要になります。肝臓ほどではありませんが、皮膚にもALDHが存在するのです。こうした理由によって、アルコールパッチテストによって、アルコールを受け付ける体質か、そうでないか判定できるのです。

では、お酒を飲めるか、飲めないかを決定するALDH2の正体に迫りましょう!

ALDH2の遺伝子多型
アルデヒド脱水酵素2(ALDH2)には487番目のアミノ酸(Glu)から、リジン(Lys)に変わる、グアニンからアデニンへの置換の遺伝子多型があります。
Glu型のALDH2→アルデヒドを酢酸に分解可能
Lys型のALDH2→アルデヒドを酢酸に分解不可能

よって、両親からどの型のALDH2を受け継ぐかで以下の様に分類されます。

Glu−Glu型
両親から共にGlu型を引き継いだこの遺伝子型を持つ人は普通に飲酒する事ができます。

Lys−Lys型
両親から共にLys型を引き継いだこの遺伝子型を持つ人はビールコップ半分で気分が悪くなり、通常は飲酒者にはなりません。

Glu−Lys型
  両親からGlu型とLys型をそれぞれ引き継いだこのタイプの人は、上の二つの中間型であり、一本程度のビールはなんとか飲む事ができますが、すぐに赤くなったり、酔いが回ってしまいます。

今まで見てきたように、自分がお酒を飲める体質かどうかを判断するのに、アルコールパッチテストは非常に手軽なので、有効活用しましょう。

参考資料
・ 現代医学50巻1号遺伝子予防疫学
・ http://www.suntory.co.jp/arp/patchtest.html
・ http://www.schoolpress.co.jp/kanren/arupati.htm


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