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診療情報

脱毛症専門外来(紹介予約制)

表1

表2表2

 浜松医大皮膚科では髪に関するお悩みに対応すべく「脱毛症外来」を開いております。脱毛症状でお悩みの方におかれましては、まずはお近くの皮膚科専門医を受診願います。その上でおかかりの担当皮膚科専門医とご相談の上、ご紹介と病診連携室経由による事前予約をお願いしております。[お問い合わせ:053-435-2111(代表)]。
 脱毛症外来に相談される方の多くが円形脱毛症の方ですが、その他に、男性型脱毛症(男性、女性)、休止期脱毛、抜毛癖、先天性脱毛症、化学療法などによる脱毛、瘢痕性脱毛、膠原病や甲状腺疾患に伴う脱毛症、脂漏性脱毛など多岐にわたります。
 それぞれの脱毛症では原因が異なるため、まずは診断をつけることが重要となります。そのために当科ではまず、どのような脱毛症状であるのかをダーモスコピー、血液検査、皮膚生検、毛髪の顕微鏡的観察などを通して適切に診断するように努め、それにあった治療法の選択を行ってまいります。
 日本皮膚科学会では「円形脱毛症診療ガイドライン」(表1)、「男性型脱毛症診療ガイドライン」(表2)を昨年、発表し大きな反響がおきました。脱毛症は医師による診療以外の情報や施術が氾濫していますが、日本皮膚科学会では医学的根拠があるかどうかを国際的論文発表や国内の医学雑誌への発表をもとに調査し、医学的に証拠のある治療法について評価した上でガイドラインを策定しました。しかしこれはあくまで治療の目安であって、この通りに治療すれば脱毛症が解決するというものではありません。大学病院ではこうしたガイドラインに沿った治療以外にも各患者様に適切な治療法は何かを常に考えて診療するよう努力しております。

治療法について

円形脱毛症:

 もっとも有効性が高い治療法は局所免疫療法、ステロイド局所注射があげられますが、これら治療法がいずれの円形脱毛症の方に対して適応する訳ではありません。患者様の年齢、合併症、円形脱毛症の範囲、慢性期なのか急性期なのかなども大きく左右されます。病状を確認するために皮膚生検を検討することもあります。どのような治療法を行っても治療効果の出ない方もおられるのが現実です。ウイッグ(かつら)の相談にものっております。また同じ悩みを持たれる患者様の会についての情報もご用意しております。

男性型脱毛症:

 世の中にはマッサージ施術、シャンプー、サプリメントなどの情報があふれ、いったいどれがいいのかお悩みの方も多いと思います。現在、医学的に根拠を持って薦められる治療法としては、ミノキシジル外用(男性用は5%と1%、女性用は1%のみ)、1mg (0.2mgもあります)フィナステリド内服(更年期前の女性は不可です)、自家植毛となります。マッサージ、シャンプー、サプリメント、医薬部外品に相当する育毛剤についての有効性については、厚生労働省が認定する臨床試験を行っておらず、有効性については不明です。またインターネット上では個人輸入による海外の医薬品も多数見受けられますが、これらを使用した場合における副作用については個人責任となります。また海外の医薬品(ミノキシジル錠)を処方されていることがありますが、循環器系への危険性を伴うものがあり、日本皮膚科学会としては推奨しておりません。一部のインターネットによる海外医薬品個人輸入サイトにおいて、ミノキシジルが日本皮膚科学会推奨であるような記載を見受けることがありますが、ガイドラインでは、あくまで「外用」を推奨しているところであり、内服は推奨しておりません。なお、またミノキシジル外用薬は第1類医薬品でありますので、薬局において薬剤師の指導のもと購入可能な医薬品となります。薬剤師のいないドラッグストアや薬剤師が不在の際には購入できません。なお近年のネット販売規制緩和により、販売方法が多様化しています。
 フィナステリド錠は国内において臨床試験を通して有効性を確認された医薬品となります。自費診療において処方箋の必要な医薬品です。フィナステリドは、妊娠の恐れのある更年期前の女性は内服することはできません。当院の場合、おおよその目安としてフィナステリド処方による治療費の経費は内服薬の経費と診療費、薬局等での経費等をあわせて年間9万円から12万円程度です。医療施設によってこの価格は異なりますので、おかかりの医療機関に事前にお問い合わせください。これにミノキシジル外用薬を毎月1本ご使用になられますと合計で年間おおよそ20万円程度となります。正規の医薬品による治療で最も効果をあげるにはフィナステリド内服とミノキシジル外用となります。

女性の薄毛:

 女性の薄毛は治療の難しい脱毛症の一つです。原因には上記にあげた男性型脱毛症の場合もありますが、休止期脱毛症という薄毛もあります。鉄欠乏症、亜鉛欠乏症や甲状腺疾患、膠原病、出産後などが基礎疾患として隠れていることもありますが、血液検査では全く原因がつかめないこともあります。少々痛いですが、プラッキング試験といって強制的に10本程度の毛髪を引き抜き、その毛根の形態を確認することで休止期毛が増えているのかを確認することがあります。

先天性脱毛症:

 最近、遺伝子解析がすすみ、先天性脱毛症の原因遺伝子が複数みつかりました。近年の報告から、日本人において最も頻度が高い先天性脱毛症は、autosomal recessive hereditary hypotrichosisです。この先天性脱毛症は、頭部全体に柔らかいくせ毛が生まれた時からみられ、あまり伸びません。劣性遺伝ですので、ご両親の髪の毛が正常であっても、原因遺伝子を持っている可能性があります。当院においても1年間に数例診断されています。多くの場合、3〜5歳ころになり、どうも髪の毛がのびない、ということをご相談に来られています。診断には、5ml程度の採血で診断できますが、すべての先天性脱毛症の原因遺伝子が判明している訳ではありませんので、結局診断をつけることができない場合もあります。

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