ページの先頭です
English
トップページ
> 入局案内 > 新医局員募集概要

入局案内

新医局員募集概要

浜松医大で皮膚科を学ぼう!

1.皮膚科学を学ぶ魅力

 皮膚はしなやかな鎧で、かつ免疫臓器です。外界から攻撃する化学物質、微生物、紫外線などを塞き止めるバリアであるばかりでなく、そうした攻撃に対し免疫反応を起こして対応しようとします。そうしたせめぎ合いの最前線で炎症性皮膚疾患は発生します。一方では刺激を受けやすい臓器であるからこそ、いろいろな腫瘍性皮膚疾患が発生します。また皮膚は肉眼で見えるという特殊性を持った臓器です。従って皮膚病の大半はすぐさま眼に飛び込んで来ます。こうしたダイナミックな疾患の起こり立つ"現場"を目の当たりにするというのは、皮膚科という科の大きな特徴となっています。加えて、"皮膚は内臓の鏡"と表現されるように、皮膚病変は種々の全身性疾患を反映します。また皮膚疾患の理解は血液など全身的理解が必要になります。こうした病態は個々の病変について少しずつ解明されてきており、診療を深みのあるものとし、また魅力ある研究テーマを提供しています。

2.なぜ皮膚科を皆さんに勧めたいのか
  1. 皮膚科の多様性
     皮膚科は、皮膚という臓器に専門性を特化しています。この点は臓器別に区分けされた他の診療科と同じではありますが、皮膚科では、子供から老人まで、視診から病理診断まで、内科的から外科的治療まで行います。そのため、多様な患者さんを最初から最後まで責任をもって診ることができます。また、アトピー性皮膚炎や蕁麻疹のような炎症性皮膚疾患から、白癬や蜂窩織炎という感染症、強皮症のような膠原病、水疱症のような自己免疫疾患、メラノーマやリンフォーマといった悪性腫瘍、さらには美容皮膚科といった多岐にわたる疾患や治療手技を扱うことも特徴の一つです。
  2. 医師としてのライフスタイルの多様性
     もう一つの大きな特徴として、将来の選択肢の広さが挙げられます。皆さんは医師として、昼夜問わず臨床に打ち込みたい、研究もやって病気を解明し新たな治療法を見出したい、留学をしたい、出産して子育てもしたい、開業したい、などいろいろな夢や希望があると思います。その点、皮膚科はさまざまなライフスタイルを選ぶことが可能です。
3.浜松医科大学皮膚科学講座の歴史

 浜松医科大学皮膚科学講座は1977年に開講した教室です。初代教授として山田瑞穂先生が赴任され、教室の礎を築かれました。1990年からは第二代教授として瀧川雅浩先生、第三代教授として戸倉新樹先生が就任され、臨床及び研究の発展に尽力されました。2020年からは第四代教授として、私、本田哲也が京都大学講師より転任し、現在に至っています。この間、東北大学、和歌山県立医科大学、岡山大学、大阪医科大学の教授になられた方々が本教室で活躍されました。

4.本学卒業生のみならず他大学卒業生へも

 浜松医大皮膚科は、浜松医大卒の医師と他大学卒の医師が約半々おります。学内だけでなく、さまざまな大学からの新入局員を積極的に受け入れており、卒業を機に帰省を考えている人も抵抗なく入局できます。教育のスケジュールや日常の課せられた業務においても、大学内や派遣先のポジションにおいても、本学出身者も他大学出身者も違いはありません。

5.臨床研修のコース
  1. 前期臨床研修(「スーパーローテイト研修」参照)
     浜松医大附属病院で前期臨床研修を行う場合、スーパーローテイト研修において皮膚科学を6ヵ月間研修することができます。このシステムを利用して2年目の途中から皮膚科を学びはじめ、後期臨床研修に繋げることができます。
  2. 後期臨床研修(「専門医養成コース」参照)
     3から6年目の医師が研修します。皮膚科医としての全てが身に付くことを目標とし、加えて専門医の取得を目指します。大学附属病院と関連病院での研修をほぼ同じ期間行います。病棟と外来業務を同時に行います。とくに病棟では直接の主治医となり活躍します。
6.現地採用型の導入

 静岡県内での各派遣基幹病院での初期臨床研修医が3年目(あるいはそれ以降)に皮膚科医になることを希望する場合、浜松医大皮膚科に全員就職し、そこから各病院に派遣するこれまでのシステムを行なう一方で、「現地採用型」を取り入れることを計画しています。つまり、現在浜松医大から皮膚科医を派遣している病院の皮膚科で、3年目以降も後期臨床研修(専門医コース、医員)を行ないたいという希望の方は、基本的にそれを手助けするということです。この場合、現地採用型を行なう病院の皮膚科医が高い能力を持っていることが必要となります。これについては大まかな目安として、大学で講師以上を経験した皮膚科医が適当ではないかと考えます。そうした皮膚科医が勤務する病院での後期研修が今後行いやすくなります。その場合、日本皮膚科学会の専門医資格では「大学病院で1年以上勤務すること」が要件となっており、これを満たすことが必要です。「現地採用型」であっても、少なくとも1年間は大学病院で研修することが必要です。「現地採用型」であっても、静岡県全体の医療体制の一員であることの自覚を持っていただくためにも浜松医大皮膚科の同門会員となっていただきます。

7.大学院

 大学院(医学系研究科博士課程)に進むのは大歓迎です。大学院進学は医師3年目以外でも可能です。基本的に皮膚科の臨床をしながら研究を行います。そのため専門医を取ることに支障をきたすことはあまりなく、また、生活が苦しくなるということもありません。研究テーマは与えますし、論文指導も全て行いますので研究に抵抗が多少ある方でもスムーズに学位が取れるよう指導します。

8.7年目以降の進路

 助教以上の教官、関連病院勤務(「関連病院」参照)、大学院生(途中者も含めて)、留学、開業などさまざまな道があります。もちろん関連病院に勤務するときには、勤務先を相談します。

9.専門医

 「日本皮膚科学会皮膚科専門医」があります。医局員全員を対象に取得するよう指導します。学会の規定による論文発表、学会発表、講習会受講を済ませ、入会5年を経過した者は速やかに学会認定専門医の試験を受けます。前期臨床研修中でも日本皮膚科学会に入会していれば、5年の臨床研修期間に含むことは認められます。そのため将来皮膚科に進むことが確定している場合は、早めに日本皮膚科学会に入会した方が有利です。専門医資格の必要性は、例えば常勤2人以上の病院の医長は皮膚科専門医でないと就けないなどポストの面であります。
 日本皮膚科学会のさらなる特別の分野の専門医として、「日本皮膚科学会認定皮膚悪性腫瘍指導専門医」と「日本皮膚科学会認定美容皮膚科・レーザー指導専門医」が平成20年からできました。これによりさらなる専門を身につけることが可能です。

10.学位

 入局者全員を対象とし、是非とっていただくよう指導します。学位は上記に示しました大学院に入学して取得することも、働きながら取得することもできます。然るべきレベルの英語の雑誌に論文が掲載されれば学位の対象とみなします。

11.留学

 留学は、広い視野や経験を持つためにも有益であり、積極的に勧めます。留学先は米国、ドイツ等のことが多いです。行き先は我々が勧めますが、自分で決めても構いません。現在、海外の複数の教室からポジションの依頼を受けている状況です。

12.臨床と研究を同時に行う
  1. 臨床科として
     浜松医大皮膚科は臨床科ですので、当然ながら皮膚科診療を中心に業務を行います。皮膚疾患全般を扱い、かつ高度な先進的医療を提供しています。とくにアトピー性皮膚炎などのアレルギー性皮膚疾患、乾癬、薬疹、光線過敏性疾患、脱毛症、皮膚リンフォーマ、メラノーマなどは当科が専門とするところです。また特に重要なこととして、当皮膚科は、静岡県の東部、中部、西部全域に渡り、20を超える各基幹病院と連携して皮膚科地域医療の中心的役割を担っております。そうした関連病院に皮膚科医を派遣し、地域医療を担っています。
  2. 研究施設として
     浜松医大皮膚科は、皮膚科学を教え、研究を行っております。特に後期臨床研修に相当する期間では臨床を学ぶだけでなく、早期に臨床研究の手ほどきを行い、それ以降はさらに専門性の高い研究を一丸となって実現しています。研究テーマとしては、皮膚免疫・アレルギー、アトピー性皮膚炎、乾癬、薬疹、光線過敏症、皮膚リンフォーマ、メラノーマなどです。
     浜松医大皮膚科学は大学の講座ですので、研究を推進します。リサーチカンファレンスを各自持ち回りで行い、皆で討論して研究の方向性を実りあるものとしていきます。グローバル化された現在の臨床科学研究において、その研究成果を力強く世界に向けて発信することは必要不可欠であります。米国研究皮膚科学会や欧州研究皮膚科学会など国際学会で発表し、英文論文を主要な国際雑誌に載せていくのはとくに重要と考えています。
     活き活きとした環境で伸び伸びと臨床、研究、教育を行うことは当講座の目標とするところです。臨床研究が深みを持って達成されることを目標としております。
  3. 教育施設として
     臨床研修とくに後期臨床研修における教育を行うことは言うまでもありません。それを充実させるために、カンファレンス、皮膚病理勉強会、ジャーナルクラブ、病棟回診を行っています。これらの教育を通じてその成果としての論文執筆、学会発表を推奨しています。そのために多くのサポートをスタッフ一丸となって行っています。「臨床研修プログラム」をご覧下さい。
13.研究テーマ

 浜松医大皮膚科学講座は皮膚免疫・アレルギーを研究テーマの中心にしてきました。疾患としてはアトピー性皮膚炎、乾癬、光線過敏症、薬疹があります。また腫瘍性皮膚疾患も研究テーマにしており、とくに皮膚リンフォーマとメラノーマの研究を行っています。研究内容のキーワードを列挙すれば、接触過敏症、血管・リンパ管、光免疫、樹状細胞、かゆみ、ケラチノサイト、T細胞、薬疹、抗ヒスタミン薬、サイトカイン、ケモカイン、EBウイルス、毛髪ということになります。これらを統合的に研究することにより、事象を有機的に結び付けるのが最終目標です。現時点も含めてこれまで、教室で行ってきた研究を簡単に記します。

  1. 接触皮膚炎:接触過敏症あるいは光接触過敏症のメカニズムは、多岐に亘る方向から研究しており、樹状細胞、ケモカイン、一酸化窒素、感作相、惹起相、バリア破壊など一つひとつが重々しいテーマを扱っています。UVB照射皮膚での免疫変調は、樹状細胞の変調に焦点を当てました。表皮細胞の自然免疫は、TLRやインフラマゾームについて調べています。
  2. 皮膚リンフォーマ:臨床研究を、特に菌状息肉症や成人T細胞白血病/リンフォーマ(ATL)について行っています。浜松医大皮膚科学講座は当初から皮膚リンフォーマの研究を行ってきました。さらに現教授の戸倉が産業医科大学皮膚科学教授を8年間勤めたこともあり、九州の地でATLの臨床研究を充実させました。
  3. 癌免疫療法:メラノーマの経皮免疫ペプチド療法は、第二代教授(現病院長)の瀧川先生が始められ、大きな臨床研究テーマとなりました。遺伝子診断は、高度先進医療としてセンチネルリンパ節生検とともに行ってきました。リンパ節の微小転移を発見することを目的としています。
  4. アレルギー性皮膚疾患:アトピー性皮膚炎、薬疹、食物依存性運動(サリチル酸)誘導性アナフィラキシー、口腔アレルギー症候群などについて行っています。特に内因性アトピー性皮膚炎の機序解明を金属アレルギーとの関連において行っています。
  5. かゆみ:かゆみのメカニズムは、ケラチノサイトがどのようにかゆみに関わるか、ヒスタミン受容体、PAR2受容体を刺激することによって産生されるかゆみ関連物質やサイトカイン/ケモカインは何か、神経成長因子や神経反撥因子の産生に与える要因は何か、研究しています。最近、コレシストキニンの受容体が末梢性かゆみ抑制に繋がっていることを解明し、創薬への道を開いています。
  6. 乾癬:浜松医大の乾癬の研究は、好中球から始まり、T細胞に移り、スーパー抗原、Th17細胞と変遷を辿りました。生物学的製剤が我国でも使用することができるようになったため、その治療効果及び副作用のモニタリングとして、Th17細胞などのマーカーを検討しています。
  7. 脱毛症:円形脱毛症を免疫学的な側面から臨床研究しています。加えてマウスを用いた研究において、毛組織の免疫学的特殊性を明らかにしています。
  8. 薬疹:薬剤に反応するT細胞のサブセットを解析し、その変動をモニタリングに結びつけています。
14.臨床教育内容
  1. 病棟診療
     主治医として直接入院患者の治療にあたります。皮膚科全般を漏れなく担当し、炎症性皮膚疾患では、乾癬、アトピー性皮膚炎など、皮膚悪性腫瘍ではメラノーマやリンフォーマを受け持ちます。特殊なアレルギー疾患の検査入院もあります。直接指導医を置き、きめ細かい指導ができるようにしています。週1回の病棟回診では、病状の説明を適確に行います。
  2. 外来診療
     外来を担当する医師を介助し、また検査や皮膚科処置を行います。検査としては、皮膚生検、パッチテスト、光パッチテスト、光線テスト、プリックテストなどがあります。処置には軟膏処置、外科処置があります。また光線治療外来では、ナローバンドUVB療法の担当医として治療に当たります。
  3. 手術
     皮膚悪性腫瘍と良性腫瘍の手術を介助します。また粉瘤など小腫瘍については執刀します。簡便な局所皮弁や植皮は執刀できるように教育します。
  4. カンファレンス
     週1回入院患者、外来患者のカンファレンスを行っており、現在の状態、問題点、今後の治療などについて討論します。この際、臨床写真、検査所見、病理像など、リアルタイムに描出してディスカッションします。
  5. 皮膚科研究会
     地域の皮膚科医も出席しての月1から2回程度の研究会では、症例検討と全国から招請された著名な皮膚科医の講演を聴き最新の知識を得ます。
15.修得すべき事項
  1. 診断
    1. 視診
       皮疹の見方は最も重要なものであり、これ無くして皮膚科診断はできません。その修得のために、「アルゴリズムパターン」と「引き出しパターン」で皮疹を読み解く訓練をします。前者は系統立って皮疹をみていくことであり、後者は皮疹があるパターンを示している時、どんな鑑別診断を含めどんな疾患が考えられるかということを意味します。
    2. 皮膚生検:皮膚病理
       病理学的診断は皮膚科にとって非常に重要なものであり、組織像についても皮疹と同様に読み解く能力を養います。また酵素抗体法、蛍光抗体法も修得します。
    3. 真菌培養
       真菌感染症は皮膚科領域では非常に多く、これを培養し簡単なものは同定もできるようにします。
    4. パッチテスト
       接触皮膚炎や薬疹の診断技術として学びます。
    5. 光照射試験
       UVAやUVBを照射し光感受性を調べます。また前者のパッチテストと組み合わせた光パッチテストも行います。
  2. 治療
    1. 薬物療法
       一般的な外用療法、内服療法について学びます。またメラノーマや皮膚リンフォーマに対して化学療法を行えるようにします。
    2. 光線療法
       特にナローバンドUVB療法を実施できるようにします。
    3. 皮膚外科
       皮膚腫瘍の手術療法について学び、切除、簡単な皮弁、植皮はできるようにします。皮膚外科にとくに興味のあるものは、さらに高度な技術の修得を目指します。
16.女性皮膚科医をめざす

 少子化問題がある一方で、女性医師の離職による医師不足が問題になっており、将来設計に不安をかかえている女性も多いと思います。日本皮膚科学会では「女性医師を考える会」を発足し、積極的にこの問題に取り組んできました。女性医師が仕事を続けて行くためには、ライフステージによって、仕事のペースを調整することが不可欠です。浜松医大皮膚科では、それぞれの環境を理解し、困ったときには助け合いながら頑張っていける環境を整備しつつあります。各病院での女性医師として子育てをしながら、勤務を可能性あるものにするために、条件の交渉も行います。

17.新しい環境で臨床、研究に従事したい方へ

 皮膚科にご興味をお持ちの方、将来の専門として皮膚科を選択肢の一つとして検討している方、その他ご質問等がありましたら、dermaweb@hama-med.ac.jpまでご連絡ください。医局・病院見学も随時受け付けております。

入局案内 新医局員募集
浜松医科大学医学部附属病院 診療案内:皮膚科
診療科案内
皮膚科
ページの先頭へ