| 腹腔鏡下子宮内膜症手術
子宮内膜症の2大症状は、痛みと不妊症です。卵巣子宮内膜症性のう胞(チョコレートのう腫)を始めとしたほとんどの骨盤内子宮内膜症にたいして腹腔鏡下手術を行います。子宮内膜症は病巣のひろがり、症状の程度、また妊娠歴など、患者さまの背景はさまざまです。最近、低容量ピルなどの普及により子宮内膜症を手術せずに長期に経過を観察できる選択肢ができています。保存的(薬物)治療か手術か、また治療のタイミングについて十分に相談の上方針を決めさせていただきます。
浜松医科大学産婦人科では子宮内膜症の手術を行うときは、できるかぎり病変を切除してくることにしています。深部子宮内膜症といわれる子宮、腟と直腸の間に存在する子宮内膜症があります。ときにこれにより激しい痛みの原因となります。必要であると考えられた場
合、深部子宮内膜症にたいしても腹腔鏡下にゆ着剥離、病巣切除を行います。深部子宮内膜症の手術には腸管や尿管などの合併症のリスクがとくにあるので、その内容を術前に理解していただくようにしています。卵巣に発生する子宮内膜症性のう胞、つまりチョコレートのう腫に対しては患者さまの背景により、核出術か焼灼術、あるいはこれらを組み合わせた混合法(combined
technique)などを使い分けて、特にこれから妊娠を希望する患者さまには卵巣機能の温存につとめます。
子宮内膜症の手術後の再発は10-40%であり、低いものではありません。また特に卵巣の場合、再発率低ければ良いとは一概に言えず、卵巣機能の温存も大切です。術後も再発予防に低容量ピルなどを内服していただくことが最近多くなっています。
また痛みが手術後にも残ってしまう場合がときにあり、痛み止めや低容量ピルなどのホルモン療法が引き続き必要になる場合あります。
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