女性医師支援センター相談窓口の紹介

  浜松医科大学 女性医師支援センター長  山内 克哉

 
 令和241日より女性医師支援センター長を拝命いたしました。静岡県の医師不足の中で、女性医師の復職を使命として考えていましたので、戸倉新樹教授の後任を引き受けさせていただくことにしました。
 浜松医科大学の研修医の4割が女性医師であり年々女性比率が高くなっていますが、30代を過ぎると急速に減少しています。大学・地域中核病院においても診療や研究面で指導的立場を継続している女性医師はごく限られた数になっています。女性医師の占める割合が高くなり、結婚、出産、育児を通してどのように働いていくかということは、本人のみならず家族の人生を左右する重要な課題となります。活躍の場は、①大学病院などで診療・研究面で指導的立場 ②地域急性期病院で診療の最前線で常勤医  ③地域病院で時短制度を利用した常勤医 ④非常勤医師として不定期に復帰 等、家庭環境や子育て状況を考慮しながら、復職していく上では様々な形が考えられます。女性医師が活躍するためには、多くの支援が必要となります。女性医師支援センターは、その支援を組織化し、効率を挙げ、実質的なものにして支援するための事業を行うことが重要な責務と思っております。特に、大学病院などで活躍の場を支援し環境整備を行うことで、診療・研究面で指導的立場を継続できる女性医師の増加がみられれば、女性医師問題のモデルとなり非常に重要であると考えられます。

 静岡県は医師不足も深刻であり、金山尚裕初代センター長が、文部科学省の事業として、「静岡周産期医師長期支援プログラム」を平成21年~25年にかけて浜松医科大学で周産期医療の充実と若手女性医師支援を行いました。次いで継続的な女性医師支援を目的に、静岡県からの補助事業として、女性医師支援相談窓口設置事業が平成25年~27年まで行われました。その後、戸倉新樹前センター長が陣頭指揮をとり、浜松医大女性医師支援センターの基盤を築かれました。平成30年からは谷口千津子特任講師がコーディネーターとして加わり、ハード・ソフトの面の充実を図り、産休・育児休暇中の女性医師の早期復帰者を増加させることができました。子育て中の女性医師は長期休職となることが多く、復帰してもパートタイマーとして働くことが多いのが現状です。特に時間外勤務や夜勤が多い診療科では結婚、出産、育児により現場を去る女性医師が増加しています。出産後の女性医師が復帰してもらうことは、静岡県の医療にとっても重要な課題です。出産、育児を通じて女性医師にとって特に重要なものは、復帰条件・勤務形態、子育て支援になります。出産後早期の職場復帰を実現させ、非常勤医師の常勤化を促す必要があります。女性医師支援センターは、復帰条件・勤務形態を決定する部門ではありませんが、女性医師に情報を与え、側方支援することはできます。復帰にとって、情報の集積と発信は大きなツールとなります。県内の各病院と連携して女性医師の復帰の為の勤務形態や給料面の情報などの情報収集や発信をいたします。子育て支援についても、認可保育園などの情報収集と発信、センター内での育児のためのスペースの提供、病児病後時保育の運営など重要な役割を担っています。また病院内外において、情報交換や体験談に基づく講演などを企画し、その情報も提供しています。同じ問題や悩みを抱える女性医師が悩みを共有し、頼る場となり、解決できる場所になることが女性医師支援センターの目指すところですので、是非お気軽にご利用下さい。皆様からこの要望などもお待ちしていますので、ご協力の程よろしくお願いいたします。

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