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浜松医科大学附属図書館報  No.42       ISSN 0911-7822 Hikumano



Hamamatsu University School of Medicine
Library Bulletin            April.2002



目次

・オンライン考

・電子ジャーナルの導入と利用について(目録情報係)

図書館からのお知らせ

・2002年新規購入・中止のお知らせ

・トピックス 日曜日も開館しています

・人事異動

オンライン考

                                                  生理学第二 助教授  最上秀夫


現在、基礎科学の研究にコンピュータそしてインターネットはなくてはならないものとなっている。研究者の朝を物語風に追っていくと次のようなくだりから始まるのではなかろうか。”朝、彼は自分のデスクにつくとまずコンピュータのスイッチを入れる。e-mailとジャーナルごとのeTOC(最新ジャーナルの目次、table of contentがe-mailで送られてくる。) のチェックをする。興味ある2,3の論文を電子ジャーナルのホームページに行き、ダウンロードする。今週は読まないといけない論文が結構多いなと思いながら、これも研究の重要な一部だと自分を納得させ最新論文のホルダーに放り込む。”とこんな具合だ。
5,6年前を考えると大変な様変わりである。一番の変化は、図書館へほとんど足を運ばなくなったことである。今までは、時間のあるときに図書館へ行き、自分の研究に関係ある最新ジャーナルの目次に目を通し必要な論文をコピーして読んでいた。でも、自分がチェックしたい雑誌にいつもお目にかかれるわけではなく、ちょうどタイミング悪く誰かが見ていたりして、あるいは、まだ届いてなくて、また今度にするかということもしばしばあった。普通、これら科学雑誌が航空便でタイムリーに来ることはない。ぜんぜん効率がよくない。
ところが、今はオンラインジャーナルさえ充実していれば、自分の机から一歩も動くことなくだいたいことが足りるのである。たとえば、前述のeTOCで見つけた論文があるとすると、そのタイトルの下にあるURLをクリックするだけで目的の論文までジャンプしてダウンロードが可能となる。そして、論文の孫引きも容易に行える。要は、図書館と雑誌社が契約しているかどうかである。
この点は、本学図書館の電子ジャーナルサイトを見れば一目瞭然で、非常に充実している。ひとえに図書館さんの努力の賜物である。欲を言えば、Cell Pressの雑誌とScience が加わればいうことはないのだが、おそらく年間購読料が高くつくからというのも図書館として購読しない理由の一つだろうか。ちなみにCell を図書館として購読するとオンラインは別途契約、雑誌のみで$899、個人購読ではオンラインのみで$125である。多くの人が目を通すけれど図書館としてオンラインまでついていない雑誌を、各講座で分担して個人購読し図書館に登録するようにできれば、より一層本学図書館の電子ジャーナルサイトは充実すると思うが如何であろうか。
このような雑誌の電子ジャーナル化は、当然本学図書館の役割も変えていくことになると思う。医学図書館は医療情報検索の場所であるということに変わりはない。しかし、その対象が図書館まで足を運ばなくてよくなった人から一般市民へと代わり、医学図書館には地域へ医療情報を提供するという新たな役割が付け加わるのであろう。


電子ジャーナルの導入と利用について



1.浜松医科大学で利用できる電子ジャーナル
図書館では2002年1月から、約2300誌の電子ジャーナルを提供できるようになりました。利用できる電子ジャーナルのうち有料のものは表1のとおりですが、この他に国立情報学研究所が無料トライアル中のOxford University Press社や、冊子購読に付随して利用できる電子ジャーナルがあります。
(表1) 2002年度利用できる有料電子ジャーナル

No.サービス名/出版社等誌数内容
1 IDEAL/Acacemic約170誌Academic Press社の全電子ジャーナル
2ScienceDirect/Elsevier約950誌Elsevier社の医学・理学・農学系を中心とした電子ジャーナル
3Springer-Link/Springer約430誌Springer社の全電子ジャーナル
4Synage/Blackwell約330誌Blackwell社のScience,Technical & Medical Collection
5ProQuest Medical Library約220誌医学・看護学関係のコレクション
6Natureと姉妹誌7誌Nature/ Nature biotechnology/ Nature cell biology/ Nature genetics/ Nature immunology/ Nature medicine/ Nature neuroscience
 合計約2107誌       −


2.利用方法
 電子ジャーナルの利用は、学内であればどこからでもインターネットを使えるパソコンで、図書館ホームページの「電子ジャーナル」から24時間利用できます。ホームページには、出版社別からアクセスする方法と全電子ジャーナルの誌名のアルファベット順一覧からアクセスする方法があります。Natureと姉妹紙および冊子体の購読に付随するものを除いて、全てのタイトルが利用者IDやパスワード無しでご利用できます。
3.電子ジャーナルのメリット
 電子ジャーナルの大きなメリットは、学内であればどこからでも24時間利用できることです。また速報性にもすぐれ、冊子が届く前に論文を見ることができる、さらに冊子に収録される前に論文を電子ジャーナル上で公開するサービスも始まっています。また論文の検索方法は、@個別の雑誌の巻号の目次から探すA主題から探す検索機能があり、後者は従来の冊子体の雑誌の電子版を利用するというより電子ジャーナルのデータベースを主題によって探す方法です。さらに、検索やリンク機能は益々便利なものとなりつつあり、ScienceDirectではMEDLINEと電子ジャーナルのデータベースを同時に検索することができます。リンク機能では、論文の参考文献がリンクによって直接フルテキストを閲覧できもの、さらに該当論文を引用している論文を調べることができるものもあります。またPubMed(Free Medline)の検索結果から購読している電子ジャーナルにリンクできるものもあります。
4.問題点
 電子ジャーナルのメリットは大きいのですが、幾つか問題点もあります。一つは購読費の増加と価格設定です。出版社からの電子ジャーナルの提供は、現時点では表1のように個々のタイトル単位ではなく、全体タイトルや分野別の一括提供がほとんどで、さらに前年度の冊子購読金額を維持することが契約の条件であるものが多く、電子ジャーナル導入のためには雑誌購読費の増加を余儀なくされています。図書館備付外国雑誌は、学術雑誌の価格高騰のため1983年457種をピークに2001年は267種に減少しています。電子ジャーナルの導入により閲覧できる雑誌数は飛躍的に増加しましたが、今後は電子ジャーナルのみ・冊子のみ・双方を購読等、雑誌の蔵書構成の見直しや、共同購読等の推進と地域・国レベルの収集方針の整備が必要となります。このことを実現するためには冊子から切り離した電子ジャーナルの価格設定への転換が必要です。またバックナンバーの利用についても現状では電子ジャーナルの契約を中止するとそのバックナンバーは利用できなくなるものがほとんどで、安定したバックナンバーの提供も課題です。

1.ScienceDirectの利用方法
I.特徴
1.Elsevier社の電子ジャーナルで約950誌が閲覧可能(過去4年+今年分)
2.閲覧は、雑誌一覧リストからと検索語によるSearchから 3.Articles in Press(校正中、印刷中の論文を掲載) 4.CrossRef(他社電子ジャーナルと相互リンク) 5.My Alerts(登録した雑誌の最新号、指定した論文が他の論文に引用時、登録した検索式の論文を通知) 6.パーソナルログイン(検索式の保存、Alertsの登録等) 7.利用法は契約機関のIPアドレスの登録により、利用者IDやパスワードは不要 8.統計は月単位で配信 9.サブコンソーシアム+サブジェクトコレクション契約(参加館の全購読誌のEJ+主題別EJ)

II.利用方法

1.1 メインメニュー

 図書館ホームページの「電子ジャーナル」のページからアクセスできます。ScienceDirectをクリックしてください。下図のScienceDirecのトップページにアクセスします。



1.2.Publicationsから探す

 メインメニューのPublicationsをクリックしてください。雑誌名から検索できます。




1.3 巻号一覧から選択する




1.4 Article in Press論文を見る




1.5 CrossRef

参考文献リストからCrossRefで参考文献のfulltextが閲覧できるものがあります。



1.6 PDF形式で印刷する

表示形式のPDFをクリックすると印刷体と同じイメージで印刷できます。




1.7. Serach画面からの検索







2.IDEAL

 Academic Press社の電子ジャーナルで約170誌が閲覧できます。閲覧は、雑誌一覧リストkらと検索語によるSearchから可能です。雑誌印刷前に電子ジャーナルに収載されるIDEAL FirstやCrossReffやIDEAL Alertもあります。


2.1.IDEALトップページ




2.2.My Profileからfull textの雑誌一覧へ




2.3.雑誌一覧リストから選択




2.4.Serachで検索語、雑誌、分野と指定して検索する




3.LINK


3.1.LINKのトップページ

Springer社の電子ジャーナルで約420誌が閲覧できます。閲覧は雑誌一覧リストからと検索語によるSearchから可能です。冊子印刷より前に電子ジャーナルに収載するOnline FirstやCross Ref機能、LINK Alert機能があります。





3.2.Complete LIsts of Titleから雑誌を選択する





3.3 Search基本画面

Easy Search,Bibliographic Search,Full Text Searchのメニューがあります。




4.Synergy

Blackwell社の電子ジャーナル約330誌が利用できます。




5.ProQuest Medlical Library

医学系の電子ジャーナル約220誌が閲覧できます。





2002年版から新規購入の洋雑誌
雑誌名部署名
Acta psychiatrica scandinavica図書館
Addiction 図書館
American journal of kidney diseases血液浄化療法部
Archives of general psychiatry精神神経医学
Archives of pediatrics & adolescent medicine小児科学
Biochimica et biophysica acta. Molecular and cell biology lipids図書館
British journal of psychiatry精神神経医学
Cancer nursing臨床看護学(助手)
Current advances in clinical chemistry図書館
Fertility and sterility図書館
Hippocampus精神神経医学
Human brain mapping精神神経医学
Journal of psychiatric research精神神経医学
Neuroimage精神神経医学
Neuropsychopharmacology精神神経医学
Pediatrics: American academy of pediatrics小児科学
Spinal cordリハビリテーション部
The American journal of psychiatry精神神経医学



2002年度新規購入・中止雑誌のお知らせ


2002年版から中止の洋雑誌
AAOHN journal 産業看護
Acta psychiatrica scandinavica精神神経医学
Addiction 精神神経医学
Addiction biology精神神経医学
Biophysical chemistry物理学
Current advances in clinical chemistry臨床検査医学
Journal of cerebral blood flow and metabolism精神神経医学
Journal of orthopaedic research図書館
Journal of school health産業看護
Luminescence光量子2
Microscopy research and technique超微形態実験室
Molecular reproduction and development図書館
Photochemistry and photobiology光量子2
Psychiatry research精神神経医学
Psychosomatic medicine精神神経医学
Sleep精神神経医学
The international journal of eating disorders精神神経医学
Transplantation解剖学第2
Trends in cell biology図書館
Trends in immunology解剖学第2
Trends in neuroscience図書館
Vox sanguinis. N.S.輸血部コメディカル



2002年版から新規購入の和雑誌
月刊監査役図書館
今日の移植輸血部コメディカル
細胞工学微生物学
実験医学微生物学
旬刊金融法務事情図書館
小児科臨床小児科学
生命誌=Biohistory(寄贈)図書館
糖尿病と血管衛生学
判例タイムズ図書館
法学教室図書館
保健婦雑誌地域看護学



2002年版から中止の和雑誌
EBMジャーナル衛生学
栄養学レビュー公衆衛生学
公法研究図書館
私法図書館
助成研究精神神経医学
精神療法精神神経医学
脳と精神の医学精神神経医学



トピックス

日曜日も開館しています
平成14年3月24日からサービスの向上を図るため、日曜日の開館日(前記の附属図書館開館日予定参照)を大幅に増やしました。開館時間は、9:00〜13:00までです。ただし、夏季及び冬季休みの期間は除きます。土曜日については、従来どおり13:00〜17:00の開館です。どうぞご利用ください。

 館外貸出しの利用者対象が拡大されました
 地域へのサービスの一環として、本学の元職員、卒業生、静岡県医療機関病院図書室連絡会所属職員等の方まで図書の館外貸出しができるようになりました。手続きについては、カウンターまでお問い合わせください。

OVID Online をご利用ください
 現在、CDサーバーから学内LANで提供していますOvid Medlineが4月からインターネット経由で利用できるOVID Online(Web版)になりました。これによって、最新のデータが学内からいつでもどこでもID登録なしで検索ができます。

新入生に図書館ガイダンスを実施
医学科、看護科それぞれ新入生を対象に図書館ガイダンスを実施しました。今年度は特別利用(24時間利用)のガイダンスを含めた図書館ツアーを取り入れました。同時に効率的な図書館の使い方を学ぶため、図書館ホームページの利用法や例題をもとにOPACの検索実習など演習を中心に行いました。


人事異動


平成14年3月31日付  退任 附属図書館長大木俊夫(教授・英語)
平成14年4月 1日付  新任附属図書館長右藤文彦(教授・生物学)
平成13年12月 28日付   辞職  事務補佐員  岩田葉子
平成14月 4月 1日付   転入  図書課長   M田和久(富山商船高等専門学校会計課長から)
               転出   名古屋工業大学留学生課長  近藤 正( 図書課長から)
                      国立女性教育会館情報交流課長 江口愛子(目録情報係長から)
               転任   情報サービス係長 茎田美保子(静岡大学附属図書館情報管理課管理運用係長から)
                配置換 目録情報係長  小濱 進 (情報サービス係長から)
                      医事課主任   大庭 卓 (管理係主任から)
                      管理係主任   中谷登喜男(医事課から)